「化学物質過敏症の検査ってなにをやるんだろう?」
「検査にはいくらかかるの?」
こんにちは。化学物質過敏症が治った人、ヤナです。
化学物質過敏症の診断には、自覚症状だけでなく、他の人から見ても症状があるのか、反復性があるかどうかがキモ。検査では問診を中心として、身体の反応も調べます。化学物質過敏症では、自律神経系のバランスが崩れていることが多いそうです。
さて、化学物質過敏症の検査とはいったいどんなことをやるんでしょうか。
あくまでも一般人による情報まとめです
初めに断っておかなければならないのですが、私ヤナは医療関係者ではありません。
ただの一般人が、自分の受けた検査と、後ほど調べた内容についてまとめています。この記事を書いている現在から、検査内容が今後変わっていく可能性ももちろんあります。
それでも何故書くのかと言えば、化学物質過敏症を疑いながら、病院に行くのをためらっている方の後押しをしたいからです。何をするのかされるのかがわかっていれば、ちょっと動きやすくなることもあるかも。
それでは早速いってみましょう!
化学物質過敏症の検査方法って?
ただし、化学物質過敏症は、専門の病院でないと診断が難しい疾患です。一般の病院では、知識も検査機材もない場合がほとんどです。
診断してくれる病院をお探しのあなた、病院一覧はこちらへどうぞ。
問診
まずは、詳細な問診が行われます。
- 出身地
- 転居歴
- 職業歴
- 趣味
- 嗜好
- 住宅環境
- 職場環境
- そのほか
思い出しながら書くと結構時間もかかるので、事前にまとめておくといいと思います。ペンで書くと臭いが身体に障るので、鉛筆をおすすめします。
私の場合、発症した時期や症状、食事の履歴もまとめて持っていきました。病院でコピーを取られていました。
平衡機能検査
平衡機能を調べることで、中枢神経系に異常があるかどうかを調べます。
平衡機能検査:重心動揺計検査
重心動揺計という、体重計のような装置に乗って、重心移動の様子を記録します。
- 一点を見つめたまま、立位姿勢を保った時
- 目を閉じた状態で、1と同じく立位姿勢を保った時
上記の2パターンで記録します。
自分でもかなりグラグラしているのがわかりました。
この装置を使って、重心動揺の周波数特性や、一定時間内での総軌跡長などを調べ、解析します。
血液検査
かなり項目の多い血液検査をしました。一週間後くらいに結果を聞きに行ったら、結果の用紙がかなり大きかったです。A4サイズくらい。
いろいろとわかることが多いらしく、様々な指摘をされました。
「食事の炭水化物が多すぎ」と言われました。血液検査ってそんなことまでわかるんですね・・・確かに最近、パン麺大好きな子供に合わせて、炭水化物率高かったんです。そんなことまで血液に反映されてるんですね。
眼科的検査
瞳孔反応を見ることで、副交感神経・交感神経の神経系の機能異常がわかります。
- 瞳孔反応
- 眼調節反応
- 眼球運動など
化学物質過敏症の特徴のひとつに、眼球運動異常、特に垂直面の活動性追従運動障害があります。
つまり、縦方向の眼の動きができなくなるということ。
画面の縦スクロールに目がついていかなくなるんです。
眼科的検査の検査方法①瞳孔機能検査
眼科でよく見るような機械で、瞳孔の開き具合を調べます。
暗室に入り、暗い状態に目が慣れた状態にしておきます。瞳孔を開いた状態にする、ということですね。
そこから急に目に光を当て、瞳孔の収縮の様子を調べます。
眼科的検査の検査方法②眼球運動検査
ペンの先などにつけたマークを注視するように言われます。
医師がマークを動かした時、どれだけついてこれるか、眼の動きを調べます。
負荷試験
疑わしい化学物質が気体の場合は、電話ボックスのような観察室を使います。
ボックス内に患者が入り、ボックス内の空気にその気体を注入して反応を見ます。症状が出たらビンゴ。
患者も検査者もどれが疑わしい物質なのかわからないようにして検査する「二重盲検法」だとより確実です。
皮内反応
疑わしい化学物質が液体にできる場合は、皮内反応を使います。
ひないはんのう【皮内反応 intracutaneous test】 抗原の小量を皮内に注射したとき,これによって皮膚が発赤,膨疹を起こす反応。これを利用して生体のアレルギー状態や免疫状態を知り,病因となる抗原の確定や病気の診断に用いる。ツベルクリン反応もこれである。アレルギー性疾患の特異的抗原の検索には,抗原と考えられる室内塵,ダニ,花粉,カビ,食物などの抽出液の適当な濃度の液0.02mlを用いる。判定は注射後約20分で発赤と膨疹を測定して行う。対照に比較して明らかに大きな反応であれば陽性とみなす。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
化学物質過敏症の検査費用は保険診療の範囲内
そんな化学物質過敏症の検査にいくらお金がかかるのか、気になるところですよね。
私が受診したふくずみアレルギー科では、上記のすべての検査を行ったわけではありません。負荷試験・皮内反応はやりませんでした。それでも、参考程度にはなるかと思うので、私のかかった費用をお話しします。
受診した時の詳細はこちらへ。
化学物質過敏症を診てほしいけど、そんなにお金は払えない。払いたくても、ないものはないですよね。
どのくらいするんだろうとガクガクぶるぶる。診てもらってから「え、こんなにかかるの!?」となるのも嫌なので、ふくずみアレルギー科に最初に電話で問い合わせをしました。
とても優しく教えていただけました。
初診料は1万円弱。
その後は通院のたびに毎回5~6千円くらいでした。
グルタチオンの点滴、酸素吸入、先生とのお話、薬の処方箋も出してもらってこのくらい。
薬代は別途2千円くらい。
確かに、風邪で病院に行くよりは高いですが、全額自費診療なのかと覚悟していたよりも安かったです。
まとめ
化学物質過敏症の検査方法は、大きくわけると3種類。
- 問診
- 中枢神経系の検査
- 負荷試験
中枢神経系の検査に、平衡機能検査や眼球検査も含まれます。
ただし、これらの検査内容は、化学物質過敏症の解明が進むにつれ、もっと変わっていく可能性も高いです。
費用については、病院によって異なると思います。ただ、化学物質過敏症は厚生労働省の病名リストに登録されており、検査は保険診療の範囲内です。検査後の治療方法は医師によって異なります。
いかがでしょうか。受診する時の気構えが少しは楽になったでしょうか。診断をつけてもらえれば、もっと気が楽になると思います。自分に合った化学物質過敏症の攻略方法も教えてもらえます。受診を迷っているようであれば、一度病院に行ってみるのも一つの手ですよ。
私の場合、病院にたどり着くまでにボロボロになりましたが、帰りはスッキリが続きました。グルタチオンの点滴効果ではないかと思います。興味のある方はこちらの記事をどうぞ。