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「化学物質過敏症はうざい!嘘っぽいし!」

こんにちは。化学物質過敏症が治った人、ヤナです。

化学物質過敏症は自律神経障害のひとつとされています。

でも、化学物質過敏症を盾にさぼりたがる人とか、本当うっとうしいと感じますよね。

一般の人から見る化学物質過敏症について書いてみます。

化学物質過敏症が嘘っぽく聞こえる理由

身近な人への聞き込みや、ネットの声をひろって、化学物質過敏症が嘘っぽく聞こえる理由を探ってみました。
こんな感じにまとめられるのではないでしょうか。

  • 思い込みが強すぎるように見える
  • 見た目が変わらない
  • 外見がおかしい
  • 怠けたいだけなんじゃないの?
  • スピリチュアルっぽい
  • うざい

思い込みが強すぎるように見える

化学物質過敏症を発症した人は、「これは無理!」とはっきり主張してきます。

しかし、根拠がありません。

「自分がそう感じるから!理由はわからないけど、私がダメなものはダメ!使わないでほしい。」

子供じゃあるまいし、大人がこんな事言うか?人に強制するようなことか?とイラっとしますよね。
特に、自分が気に入っている香りやモノを否定されるのはつらいものです。

化学物質過敏症を発症している人は被害者意識が強く、いろんなものを「毒」「敵」と認識していて、理屈っぽく攻撃的。視野がせまいように見えます。

見た目が変わらない

同じ化学物質過敏症でも、人によって症状が異なります。

見た目がはっきり変わる人もいれば、私のように神経的なダメージを受けるだけの人もいます。

神経ダメージだけの場合、周囲にとっては見た目は何も変化なく、ただ本人が思い込みを主張しているだけに見えてしまいます。

大丈夫そうに見える

化学物質過敏症の人が体調を崩している時にも、ちゃんと喋るし動くし主張するし、大丈夫そうに見えます。

よくよく観察してみれば、ろれつが回っていなかったり、明らかに知能が低下してたり、ふらふらしていたりするわけですが。

親しい人でもわからないことが多いわけですから、パッと見て大丈夫そうに見えてしまうことが多いです。

怠けたいだけなんじゃないの?

化学物質過敏症の人の主張は、仕事をしたくない言い訳のように聞こえます。

たとえ仕事を任せてみても、動作は遅いし、間違いも多い。使えないヤツですよね。

そのうえ普通は簡単にできることさえしたがらないですから、怠けたいのか?と思うのも正しいです。

外見がおかしい

化学物質過敏症の発症者は、普通ではないかっこうをしていることも多いです。

例えば、こんな感じです。

すごくオーガニック好きなんだろうなーという感じ
手作り感があふれすぎている
帽子やマスク、ものすごく着込んで全身ガードしている感じ
すごく神経質っぽい
思い詰めている暗い雰囲気

さらに女性の場合は、ほとんどノーメイクです。

頭おかしいっぽいですよね。

スピリチュアルっぽい

化学物質過敏症の発症者は、宗教っぽく見えることもあります。

そして、化学物質過敏症の治療方法にしても

  • 気功
  • 潜在意識
  • 深層心理
  • デトックス
  • 運動

ほんとに効果あるの?という胡散臭い方法ばかり出てきます。
「これが効きました!」という主張も、なんだか、えーそれ本気で言ってたらヤバい人やん?という解決法が多い。

うざい

「化学物質過敏症」を掲げる人の主張は、うざいです。

「香害」とか、ややこしい話になります。
訳が分からない主張するし、だいたい話が長い。うざい。

他人が好きで使ってるものにとやかく言うなよ、と思います。
どこまで対応してやりゃ気が済むんだ、きりがないし細かいし、モンスタークレーマー決定です。

自分は何にも感じない

化学物質過敏症の人は、「普通」の人は何も感じないところで苦しみだしたりします。意味が分かりませんよね。

化学物質過敏症は嘘なわけではない

さて、これを化学物質過敏症を発症して、治ったヤナの立場から擁護していきたいと思います。

健常者の方に、ひとつだけ心にとめてほしいことは、化学物質過敏症の発症者は神経・精神の両面にダメージを受けていることが多いということ。

余裕がないので、言葉が強くなりがちなあたりは多少多めにみてあげてほしいのです。

化学物質過敏症は、自律神経疾患のひとつ

化学物質過敏症は、自律神経疾患のひとつです。

化学物質過敏症は、問診もありますが、自律神経の検査をもって診断されます。
決して主訴だけのものではありません。薬もあります。

ただ、この記事を書いている現在は、診断できる医療機関が少なすぎるという問題があります。医療の世界でも異端視されているようですし。
医療機関にとっても、化学物質過敏症を診るのは大変です。クリーンルームを用意したり、患者に対しても柔軟剤使うなとか要求したり、きめ細やかな個別の対応が必要ですから、金にならないんでしょうね。

患者の側にも、そんな医療機関を知らない・行くまでの道のりが辛くて行けない、などの問題もあります。

化学物質過敏症は精神的ダメージを受けやすい

自律神経ガタガタだし、ただでさえ、息するだけでつらいのに。

化学物質過敏症は、理解してもらえることはほとんどありません。
化学物質過敏症だなんて、嘘ついてるだけじゃないの?という心無い環境ばかりです。
「理解・配慮してもらえない」のはキツいです。両足がないのに、義足無しで普通の人と同じ速さで走れ、周囲にあわせろ、みたいなことですから。

「大変だよねー、私も柔軟剤ダメなんだ、わかるよ」と優しくしてもらっても、その人が思う大変さをはるかに超えていて、優しさを受け取れないことが多いんです。
ただ、化学物質過敏症に対応するには、知識も金額も気遣いも気力も必要です。ただの友達や仕事仲間レベルの人に、そこまで払える人はまずいません。

したがって、化学物質過敏症だと、人に近づけなくなります。疾患的にも、精神的にも。

化学物質過敏症は、鬱を発症しやすい疾患です。自殺率が高いです。

化学物質過敏症への偏見の反論

先ほど見てきた、一般的に見た化学物質過敏症のうざさ、嘘っぽさについて解説させてほしいと思います。

思い込みが強すぎるように見える

はい。だいたい思い込み強いです。

でも、自分の体調という、れっきとした根拠があります。
ただし、科学的な根拠はわかりません。何に反応するかも、試してみないとわかりません。

花粉症の人は、自分が何の花粉に反応するのか、医療機関でアレルギー検査もせずにわかりますか?

スギの花の近くに行くとくしゃみと涙がとまらない → スギの花粉が原因

というふうに、試してみるしかないですよね。

化学物質過敏症の場合、医療機関がうまく機能してくれないので、すべて自分の身体で試していくしかないんです。
身の回りのあらゆる化学物質が対象ですから、何百万種類もあるそれぞれにアレルギー検査なんてできません。

しかも、思考力が落ちています。説明する気力もあまりありません。言葉が強くなりがちです。うまく気遣いできなくてごめんなさい。

見た目が変わらない

神経に影響が出るタイプの場合は、見た目が変わらない自覚があります。

くらーっとなっていても、がんばれば、つくろえてしまうことも結構あるんです。
でも、だから大丈夫なわけではないんです。

頭痛を抱えて仕事したこと、ありませんか?気力でなんとかなったりしませんか?
でもそれ、ずーっと毎日だと、つぶれますよね。

外見がおかしい

化学物質過敏症を発症すると、身に着けて大丈夫なものが限られていきます。

まず、ほとんどの服が臭い。
素材の臭い、製造や流通の過程で付着する臭いに耐えられず、体調を崩します。

「これなら着られる!」という服じたいが貴重品ですから、オシャレやコーディネートなんて最下層です。精神は戦時中のギリギリ状態。精一杯です。

化粧品は薬物の塊ですから、メイクなんて怖くてできません。

怠けたいだけなんじゃないの?

怠けたいわけじゃないんです!やる気はとてもあるんです!!

気力・体力的にやれる状態なら。

クスリでラリってる人に仕事の精度求めますか?
そんなことより、ラリってる原因を取り除いてくれませんか?

逃げられず、強制的にクスリ飲まされてる状態なんですから。

スピリチュアルっぽい

スピリチュアルに頼ってる人、います。いますね。

ある程度、仕方ないんです。

絶望している人には、精神的にすがれるものは必要です。
こんな状態では、はみ出した人の受け皿はそんなところにしかありませんから。

ただ、化学物質過敏症は自律神経疾患ですから、そこで精神の安定を保てれば、実際に症状が改善する可能性はあると思います。

うざい

私もご多分に漏れずです、ごめんなさい。ここまで書いていて、長くなってる自覚があります(笑)

普通でないことを主張して、現状を変えるには、気力が必要です。

理解してもらおうと思うほど、現状と異なれば異なるほど、主張の仕方も強くなりがちです。

さらに化学物質過敏症の場合、自分のことでいっぱいいっぱいですから、聞いてくれる人のことにあまり気が回っていません。

まとめ

化学物質過敏症を嘘っぽく感じる原因について書いてみました。

  • 思い込みが強すぎるように見える
  • 見た目が変わらない
  • 外見がおかしい
  • 怠けたいだけなんじゃないの?
  • スピリチュアルっぽい
  • うざい

空気はいくら受け付けない化学物質が紛れていたとしても、吸わないわけにはいきません。

食物アレルギーなどだと、「食べない」という選択肢があります。

一方、空気は「吸わない」という選択肢がありません。大量の空気を持ち歩くわけにはいきませんし、空気中のダメな化学物質をしっかり濾過しようとすると、ガスマスクになります。一日中ずっとガスマスクするのは費用面でも気持ち面でも無理です。。。

というわけで、化学物質過敏症を発症すると、息ができる場所がどんどんなくなっていきます。
うーん、わかりやすく暮らしづらいですよね!

ここまで読んでいただいたあなたなら、化学物質過敏症患者の置かれた状況を少しでも感じてもらえたのではないでしょうか。少しだけあたたかい眼で、見てやってはもらえませんか?